動脈血酸素飽和度は95%以上を常に確保する.そのためにまず酸素投与を行う(クラスⅠ)(表18).鼻カニューレ(0.5~ 3L/分),酸素マスク(3~
6L/分),リザーバー付き酸素マスク(5L/分以上,FiO2 1.0)が目安である.酸素投与で無効の場合はNPPVを積極的に活用する.CPAP,Bilevel
PAPなどが利用できる施設では気管内挿管を回避するためにこれを用いる(Ⅲ.5.2.参照).ASVは心拍出量改善効果やコンプライアンスに優れ
いるとの報告がある42).心原性ショック(表19),NPPV抵抗性,意識障害,喀痰排出困難な場合やNPPVが安定して維持できない患者では気管内
挿管による人工呼吸管理を行う(クラスⅠ)(表18).