急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Treatment of Acute Heart Failure( JCS 2011)
 
 急性期には心原性ショック,房室ブロック,心室頻拍,心室細動,心静止などにしばしば陥る.したがって,心筋炎患者では全例で,循環動態に基づく心肺危機管理が必要である.使用薬物は一般の急性心不全と同じであり,房室ブロックや心室細動などの不整脈を合併したら体外式ペースメーカや直流除細動で対応する.心原性ショックあるいは低心拍出状態に陥ったらIABPやPCPSを装着する(Ⅲ.5.3.参照).急性心筋炎は一定期間の心肺危機管理の後に,かなりの患者で心機能の回復が期待できる111)
2 自然軽快までの血行動態の維持
次へ