急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Treatment of Acute Heart Failure( JCS 2011)
 
クラスⅠ
 ・ 12誘導心電図,血液ガス分析,血算生化学検査,血漿
BNP(NT-Pro BNP):レベルC
 ・ 胸部X線,心エコー図,ドプラ心エコー図:レベルC
 12誘導心電図検査は,経過中に繰り返し施行する(表13).急性心筋梗塞が疑われたら禁忌事項に抵触しない限り緊急冠動脈造影の適応がある.
一般的に,心筋虚血患者の冠動脈閉塞の解除は心不全改善に効果的である.心電図は徐脈性不整脈(房室ブロックなど)や頻脈性不整脈(心房細動
や心室細動など)の確定診断に必須である.徐脈性心不全であればペースメーカを考慮する.心不全が増悪するにつれて悪性の期外収縮や頻脈が増
加する.それに備えて心電図モニタリングは必須である.
4 12誘導心電図と心電図モニタリング
表13 急性心不全入院時検査
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