急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Treatment of Acute Heart Failure( JCS 2011)
 
 原因疾患と増悪要因が明らかになった患者では,迅速に原因への介入の必要がある病態ならば,まずそれらの治療を優先的に行う.急性冠症候群や重症心筋虚
血では,モルヒネ,アスピリン(腸溶錠:噛み砕く),硝酸薬,ヘパリンの投与を行い,緊急カテーテル検査,冠動脈インターベンションを行う.早期にインターベンションを
行えない患者は禁忌事項に注意しながらt-PA投与を行い,インターベンションを行える施設に搬送する.広範な肺塞栓の患者では,外科手術,血栓溶解,カテーテル
的血栓破砕吸引術,PCPSの使用,などを考慮する.徐脈性不整脈の場合は即座に一時的ペーシングを行う.
2 原因疾患と増悪要因への介入
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