急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Treatment of Acute Heart Failure( JCS 2011)
 
 心不全を増悪する要因の特定は急性心不全治療において極めて重要である.急性心不全治療の基本は,(1)円滑に非代償期(急性期)から代償期(慢性期)に切り替える,(2)心不全の重症化と再発を予防する,ことにある.発症させた誘因への介入や誘因が解消されなければ心不全予防は成功しない.増悪因子には過労,感染,貧血,精神的ストレス,内服薬の中断などが挙げられる.増悪因子に介入したにもかかわらず,重症化や再発を予防出できない患者では原因疾患の進行が考えられる.そのような場合には根治的介入を強化する.
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