急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Treatment of Acute Heart Failure( JCS 2011)
 
 まず患者の救命と苦痛改善を最優先とする.急性心不全の治療評価はいろいろな観点から行われるが,すべての指評が同時的に改善することはありえない.まず,呼吸困難の改善と臓器うっ血,臓器低灌流の改善を目指し,救命を図る15)-17).また,救急処置室時から早期に介入した方が,病棟へ移動後に治療した患者よりも死亡率,入院期間,ICU/CCU入室期間,ICU搬入率が低下する18).後方への転送を一義的に考えるのではなく,救急処置室到着時より早期から積極的に介入する.
1 目的とその重要性
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